人生うまくいく人の感情リセット術by樺沢紫苑 を読んで

2018年12月26日

世の中の「悩みの9割」は、本書で解決します。(中略)これまで累計5000件以上の悩み相談をいただきました。すでに3000件以上の悩みに解決してきましたが、興味深いことに、世の中の悩みには「共通点がある」のです。それは、世の中の悩みの9割は、「ネガティブな感情」が原因―だということ。 P3引用

 

悩みの9割がネガティブな感情が原因である、ということはネガティブな感情をリセットできる術を学ぶことで、悩みの9割は解決できるということですね。

 

本書を読んで、悩みに対する「感情リセット」について様々な方法が書かれています。

 

読んでほしい人

・感情リセットに必要な脳内物質について知りたい

・ネガティブな感情をリセットするやり方を知りたい

 

 

苦しい時、楽しい時は脳内物質が影響

近年の脳科学研究によって、「感情」や「気分」は物質に還元されることがわかってきました。つまり、「心」の変化と思われていたことが、実は脳内物質やホルモンの増減であると解明されています。言い換えると、「苦しい」や「楽しい」といった感情は、脳内物質、ホルモンの変化にすぎないのです。 著書 P16引用

 

私たちが心で感じるネガティブな感情は、脳内物質の影響であるようです。

 

「苦しい」と「楽しい」に影響する脳内物質と、それぞれの脳内物質について書いていきます。

〇「苦しい」の脳内物質 3大ストレスホルモン

ノルアドレナリン

アドレナリン

コーチゾール

 

〇「楽しい」の脳内物質

ドーパミン…「幸福物質」と呼ばれ、目標達成や夢・願望の実現、「ワクワク」の気分の時に分泌されます。

エンドルフィン…「快楽物質」と呼ばれ、ドーパミンの約20倍の「幸福感(強い快楽)」を与え、大きな目標達成など気分高揚時に分泌されます。

セロトニン…マッサージを受けているときの「気持ちよさ」「リラックス感」、大自然の中で感じられる「やすらぎ」はセロトニンの影響です。「癒しの物質」と呼ばれています。

 

上記、「楽しい」の脳内物質を分泌させることが、感情リセットになります。

 

図P19を参考に作成

 

 

 

「苦しい」と感じる仕事や人間関係を、以下に「楽しい」感情にしてできるか、脳内物質を仕組みを考慮することが感情リセットになるようです。

 

 

幸福物質を分泌するためには?

〇「楽しい」をイメージ

幸福物質「ドーパミン」は、目標達成時だけでなく、目標設定にも分泌されます。

 

そのため、「苦しいを乗り越えた自分」をイメージすることが感情リセットになります。

 

例えば、仕事で締め切りに追われる仕事に対して、終わった後に「祝杯をあげている自分」をイメージします。逆に、「間に合わなかったらどうしよう…」「苦しい」「つらい」と悪いことばかりを考える、未来の不安をイメージすると、幸福物質は分泌されません。

 

「ドーパミン」は、幸福物質であり、モチベーションを高める物質でもあります。

 

幸福物質を分泌させるため、「楽しいイメージ」にシフトすることで、モチベーションアップ(感情リセット)が行えます。これは凄く実践しやすいですね。

 

〇ポジティブに言い換える

「苦しい」という感情の時、頭の中や発する言葉は、「嫌だ」「つらい」「運が悪い」「ダメだ」「失敗」といった、ネガティブな言葉でいっぱいになります。

 

例えば、失敗したとき、「失敗した。もうチャレンジはやめよう。」ではなく、この“失敗”の2文字を“経験”と置き換えることで、「良い“経験”をした。だから、次は上手くいく」と使う言葉を変えることにより、ネガティブ用語の連想の抑止効果があります。

 

確かに、“失敗”の言葉の後には、ネガティブな用語が連想されます。

 

“経験”という言葉の後には、経験を次に生かす、という連想のイメージ効果があります。

 

頭で思い描く言葉、使う言葉を変える、ポジディブに言い換えることで感情リセットが行えるようです。

 

この言葉の置き換えでは、さらに「自発的な言葉」を使うことがポイントであるようです。

 

脳のなかでは、「やらされ感」を持つとノルアドレナリンが分泌され、「自発的」にやればドーパミンが分泌されます。同じ仕事に取り組むにしても、人からやらされるか、自分からやるのか。取り組み方の違いでストレスホルモンが出るのか、幸福物質が出るのか、まったく正反対の結果になるのです。P52引用

 

これは、半分のコップの水の話が有名ですよね。

「コップに、“半分しか”水が残ってない」

「コップに、“半分も”水が残っている」

 

仕事に置き換えると、

「もう8時だ。仕事に行かないと」

「よし、8時だ。今日も仕事に行くぞ!」

 

ネガティブ用語を連想する、「もう~だ」、「~しないといけない」「~させられる」、といった「義務感」「やらされ感」は使わないようにし、ポジティブであり自発的な言葉を使うことが「苦しい」の脳内物質を抑制し、「楽しい」の脳内物質を出すポイントになるようです。

 

 

感情を「数値化」する

著者の樺沢先生は精神科医であり、今まで多くの精神疾患の患者さんと向き合ってきたようです。その中で、「うつ」や「ネガティブ」な方は、視野が狭く、生活の中で「楽しい」があっても、「苦しい」にフォーカスしてしまうようです。

 

「苦しい」も程度があり、苦しくて気分が0点なのか、30点くらいなのかでも意味合いが違います。日中の活動時に、「苦しい」の割合はどれくらいであるのか、「楽しい」の割合はどれくらいであるのか、そして過去の「苦しい」と比べて現状が何点であるのか数値化することが重要です。

 

日中、「苦しい」ばっかりだった頃が0点として、

日中に「楽しい」割合があり、「苦しい」が20点になった、と考えます。

それが徐々に、「楽しい」割合が半分になれば、「苦しい」が50点、といったように日々の自分の感情を数値化できると、客観的に改善度合いを見出す対策になるようです。

 

 

他人と比較しない、比較対象は過去の自分

「苦しい」をよく口にする人は、他人と自分を比較する人が多いようです。

 

「〇〇さんは、自分より優秀で凄い。年収も多い。自分はまだまだ…」

「〇〇くんは、役職がついて昇進したけど、自分はまだまだ声がかからない。まだまだ…」

 

他人と自分を比較し、自分の短所や劣っているところをあぶりだし、勝手に落ち込んで苦しくなります。「劣等コンプレックス」という言葉もありますよね。私も基本ネガティブで他人とついつい比較してしまいます。

 

本当に比較するべきは、「過去の自分との比較」であり、現時点の自分を過去の自分と比較して相対的にみていくことがポイントであるようです。

 

「世間で見たら安月給である。けど去年より(去年の自分より)、給料が少し増えた!」

「〇〇さんに比べ、自分はプレゼン能力が下手である。でも、以前より伝達力、伝えるポイントがまとまって話せるようになってきたぞ!」

 

といったように、比較対象はあくまでも自分。ほとんどの方が、周りや他人と比較することでネガティブになっているのではないでしょうか?

 

そして、さらにここでも自己成長を「数値化」すると、過去の自分との比較に役立つようです。自己成長にフォーカスし、数値化して客観的に自分を見る、この言われてみるとシンプルなことが、分かっていてもできない人は多いのでしょう。

 

他にも実践ポイントが多く書かれており、文庫本で読みやすく、大変お勧めです。

書評

Posted by YK