お金の教室 ぼくらがおかしなクラブで学んだ秘密 を読んで

2018年12月4日

 

お金について勉強しようと思い、アマゾンで探していたところ、よく売れているのとたくさんの人が良かったとレビューを書いていたので購入しました。

 

(読んでほしい人)

・お金と経済について全然わからないけど、難しい専門書は読んでもよくわからない、と思ってる人(入門書の役割)

・「お金」について学んで、子供教育に生かしたい、と考えてる人

・物事には二面性がある、ということが職業分類で少しわかりたい、という人

 

 

気付いた点や良かった点など、参考にしたい図など、紹介していきます。

 

〇あらすじ

ある中学生の男の子が、週に1度のクラブ決めで、「そろばん倶楽部」に入ることになった。なんと同じクラブにはもう一人、女の子がいるだけでなんと倶楽部部員は2人。

背の高い、2mくらいの大男が教員として教室にやってきて、中学生の二人に「お金について」様々な質問を通し、考えてもらう。そのやり取りの中で、中学生の二人が成長していく過程を、小説形式で書かれている。

 

様々な職業を、「かせぐ」「ぬすむ」「もらう」に分類

お金を手に入れる手段には、6つの手段があります。

①かりる

②かせぐ

③ぬすむ

④もらう

⑤ふやす

⑥??(著書内、後半で登場)

 

そして、大男の先生は、中学生2人に質問します。

「世の中の仕事を、“ぬすむ”と“かせぐ”にわけてください」

 

 

世の中に役に立つ、役に立たないで考えるとき、色々な視点が出てきます。

「サラリーマン」は?

 

もちろん、サラリーマンは世の中に役に立っています。ですので、「かせぐ」に分類できそうです。しかしサラリーマンといえど、もし勤めている会社が世の中の役に立っていない会社のサラリーマンだとしたら?またそのサラリーマン自身の仕事も、世のため・人のためになっていない仕事だとしたら、どうなるか??

 

読み進めていくうちに、自分も考えさせられます(笑)

 

他にも、「教師」や「昆虫学者」、「パン屋」など色々な職業がでてきます。中学生の男の子の視点では、「昆虫学者=世の中の役に立っていない」との認識で、「ぬすむ」に分類されます。

 

銀行マンの分類は??

 

大男の先生より質問があります。

「では、銀行マンはどうですか??」

 

中学生は考えますが、即座に、「かせぐ(世の中に役に立つ)」に分類します。これにも異論はないでしょう。

 

しかし、大男の先生より、リーマンショックの話がでてきます。

 

〇リーマン・ショック

2008年、リーマン・ブラザーズ(銀行名)が破綻。銀行同士でパニックが起き、銀行同士のお金の貸し借りが止まって、金融システム全体が機能不全に陥った。

(気付き:銀行は毎日、世界中でものすごい額のお金をお互いに貸し借りしている。お金が足りない銀行が余っている銀行から借りて、帳尻合わせを行っている。その流れが止まってしまい、経済の滞り、お金の渋滞が起きてしまった。)

〇リーマン・ショックの原因

リーマンや他の大銀行が、所得の低い人たちに自力で返せっこない住宅ローンを貸しまくったこと。無理な融資を垂れ流す状態が長持ちするはずもなく、住宅価格が下がりだし、ローン返済できない人が急増。また、この銀行がお金を貸したという取引自体を、別の銀行や世の投資家に売り払ってしまう「証券化」という手法を用い、世の中にばらまいた。(野放図に他人に貸し倒れのリスクを押し付けた)。

 

このリーマン・ショックの背景には、「銀行」ではなく、無理なローンを組ませ、それを証券化して投資家にばらまく、「銀行マン」がいたという事実です。

この「銀行マン」は、銀行から評価されます。しかし、あとで低所得者・証券化を買った投資家・回収できない借金を抱えた銀行、全ての人が不幸になった事件であったそうです。

 

この話を終えた後に、大男の先生は、「銀行の仕事は素晴らしい。しかし、中には“ダニ”のような銀行マンもいるのです」と話があります。

 

そのため、ただ職業を振り分けていくのではなく、歴史の背景や、仕事の内容によっては「役に立つことも、役に立たないこともある」というのが、分かります。

 

 

バイシュンの分類は??

そして、この銀行マンの例以外にも、考えさせられる職業がでてきます。

 

「売春婦(夫)」はどうか??

 

そもそも、なぜ売春という職業があるのか??

 

中学生の女の子は言います。「男の人がエッチだから」と。そして、「世の中になくていい仕事。役に立たない仕事」に分類されます。もう一人の男の子も同意見です。

 

大男の先生はいいます。「売春には、水商売も含めて一緒にお酒を飲むことも含まれます。男だけでなく、人類の本能に根差した、普遍的なニーズのある仕事です。」

 

人類の、本能によびかける仕事、歴史を振り返ってもずっと残ってきた仕事だそうです。

 

時代や、外国と比べて見方を考えると、日本では昔、「花魁」はステータスだったそうです。時代が違えば、価値観が違う。今の日本では、大多数の人が「売春」の仕事はなくなった方がいいという意見が多いのではないか。

横の比較(外国)では、オランダでは政府公認で店も出すべきところにお店がでているそうです。

 

小説とはいえ、中学生に考えさせるには中々のテーマですが(笑)、面白い問いだと思います。

 

大男の先生曰く、『「売春」は古今東西、いつの世も犯罪である殺人や盗みとは決定的に違う。廃人を量産する「麻薬」と違って、感染症の問題がクリアできれば、人々の健康にニュートラルか、むしろプラスです』。

 

この世からなくせいないのに、建前では根絶すべきという矛盾を抱えている。「人間は欲に負ける弱いもの」⇒“必要悪”と認めて、害を最小限に抑えるべきだといいます。

“必要悪” 素人と玄人で分類

 

そして、“必要悪”という言葉で、ギャンブルやお酒も必要であるといいます。

 

ただ、水商売やギャンブルで身を滅ぼす例、山ほどあります。

 

お酒を、売春をギャンブルを無くそう、歴史上、理想に燃える政治家や若者が行動した例はいくらでもある、成功例はまれ、または皆無だそうです。

 

大男の先生はいいます。「社会が問題を抱えたまま走るのは、人間の本性に根差した普遍の部分。じゃ、どうすれば良いか?セカンドベストを目指し、次善の道を探します」

 

 

図のように、バイシュンやギャンブルは素人と玄人の間にあり、必要悪であるため、世の中の役にも立つし役にも立たないともいえる仕事です。一般の素人は、必要悪を楽しむのは良いが、必ずもどってこれる範囲で行うことが勧められる。

 

 

様々な職業を分類する際、すんなり分類できるものとそうでないものがあり、物事には二面性があることが、この本から分かりました。

 

今日も学びをありがとう。